集患の計画

クリニック開業後、患者さんをいかに集めていくかという点は、経営を安定させる上で非常に重要な課題です。 開業当初に患者さんを集めるためには様々な方法が考えられますが、中でも特に重要なのは『クリニック開業前に何を行うか』という点にあります。もちろん開業後の集患活動も大切ですが、事前にクリニックの新規開業を十分に周知できなければ、開業直後から多くの患者さんに継続してご来院いただくことは難しいでしょう。
患者さんは、「どのようなクリニックなのか」「どんな先生が診療するのか」といった様々な情報を基に、ご自身が通うクリニックを選んでいます。多くの場合、患者さんには既にかかりつけ医がおり、そのクリニックに概ね満足していると考えられます。もし強いご不満があれば、既に他のクリニックへ移っていらっしゃるはずだからです。
そのため、長年通い慣れたかかりつけ医から、先生の新しいクリニックにわざわざ足を運んでいただくための明確なメリットを効果的に伝えられなければ、期待通りに患者さんを増やすことは容易ではないかもしれません。
集患方法
集患と言っても様々な方法が考えられます。
どの方法が適切で効果が見込めるか検討した上で予算の割り当てをしましょう。
看板
道案内のためも利用できる看板広告は新規開業されたクリニックには効果的です。
初めて来院される患者さんへの案内はもちろん、入り組んだ場所にあってクリニックの場所がわかりにくいという場合にも看板があると安心です。
ただし、告知できる情報量としては少ないため他の広告と組み合わせる必要はあります。
パンフレット・新聞広告など
チラシや新聞広告をを利用することも可能ですが、あまり積極的に使われていない印象です。
実際に効果もあまり高いとはいえませんので、イベントなどに合わせての利用に限定をすることをおすすめします。
テレビCM・ラジオ
テレビCMやラジオは規制は厳しいですが、効果としては他のものよりも高い印象です。
特にテレビは不特定多数に告知をすることができるため新しく開業したときだけでなく、定期的に放送することで一定の効果が見込めます。
ラジオではクリニックへの直接的な集患はできませんが、専門家として出演することで知名度の向上やクリニック名の周知を行うことができます。
Webサイト(ホームページ)
クリニックの「顔」とも言えるホームページは、他の広告媒体と比較して圧倒的な情報量を伝えることができる重要なツールです。
多くの患者さんがクリニックを探す際、まずWeb検索を利用します。この時、検索結果にホームページが表示されなければ、クリニックの存在を知っていただく貴重な機会を逃すことになり、これは非常に大きな機会損失と言えるでしょう。
歴史のあるクリニックであれば、既に地域からの信頼を一定程度獲得しているかもしれません。しかし、新しく開業するクリニックにとって、ホームページは患者さんにその存在を知ってもらうための不可欠な手段です。ホームページがなければ、患者さんの選択肢にすら入ることが難しくなるのは明らかでしょう。(実際に、ホームページを持たないクリニックを口コミ以外の情報で選ぶ患者さんは極めて少ないのが現状です。)
まずはクリニックを知っていただき、そして選んでいただくための最初のきっかけとして、今やホームページの作成は不可欠な状況と言えます。
加えて、ホームページ制作は、画一的な料金設定がされている他の広告媒体とは異なり、制作会社によって費用が大きく変動することがあります。その結果、内容に対して費用が適正であるかどうかの見極めが難しく、想定以上に高額な費用が発生するケースも見受けられます。
弊社では、クリニックのホームページ制作において豊富な実績を持つ専門パートナーと提携しております。そのため、先生には適正な価格で、質の高いホームページ制作を安心してお任せいただけます。
新規開業後の集患について
新規開業のクリニックでは、まずその存在を広く知っていただくための広告活動が最優先となりますが、開業後のクリニックでは広告戦略の重点が異なります。
なぜなら、開業から時間が経過したクリニックの場合、既にその存在は認知されていても、まだご来院に至っていない潜在的な患者さんへの効果的なアプローチがより重要になるためです。
このようなケースで最も効果が期待できるのは、ホームページの改修やWeb広告の活用です。これらの手法は、クリニックを既に認知している層に対して的確にアピールでき、具体的な成果も見込みやすいため、多くの場合に推奨しています。
例えば紙媒体の場合、新規開業時には「新しく開院しました」というお知らせは有効ですが、同様の告知を何度も繰り返すのは難しいのが実情です。特別なイベントやキャンペーンでもない限り、同じ内容の告知を重ねることは、患者さんに受け入れられにくいでしょう。
その点、ホームページやWeb広告は、患者さんご自身が情報を求めて検索する(つまり、患者さん側からの能動的なアクションである)という特性があります。そのため、クリニックからの情報提供が自然な形で受け入れられやすく、不快感を与えにくいという大きなメリットがあるのです。